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響瑠

Author:響瑠
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<居間・夜>
俺は、自分のしていることが、望にとって本当に良いことなのかどうかわからなかった。
とにかく、母さんの精神状態が落ち着くまで、望に佳苗のふりをさせておこうと思った。
これ以上、母親の言葉で望が傷つけられるのを見たくなかったのだ。

佳苗の、いや望の葬儀は身内だけで密葬ということにした。
ただ、流石に花柳流の家元の子供が亡くなったということで、
各方面から問い合わせが殺到したり、密葬と告げても参列する人達も多かった。
黒いワンピースを着て黒いリボンを付けた佳苗は、
葬儀の間もずっと無表情で何も見ていなかった。
その彼女の小さな手を、俺はずっと握りしめていた。
そんな俺たちの姿は、参列者達の涙を誘っていたようだ。

葬儀も終わり、家の中には家族だけになって、ずいぶん静かだった。
すると突然、俺の膝の上に乗っていた佳苗は立ち上がり、
憔悴しきった母親のもとへ近寄ると、話しかけた。

佳苗 「おかあちゃま。望ちゃんのお花、綺麗でちたね。」
美鈴 「・・・?」
佳苗 「おかあちゃまが生けたお花でちゅ。」
美鈴 「あ・・あぁ。ありがとう。佳苗ちゃん」

そう言って美鈴は佳苗を抱きしめた。
望が・・・佳苗になった望がいったどんな気持ちでそう言ったのか俺には知る由もない。
たった3歳の、小さな胸の内は、何もわからなかったが、
それから望は、完璧に佳苗になっていった。

祖父は、自分が経営する学校に、慌てて幼稚園も付属として作り、
佳苗の秘密を守りながら成長を見守った。

俺は毎日佳苗と一緒にお風呂に入っていたが、それがなかったら
この子は本当に佳苗なのではないかと思ってしまうほど、
望の面影すら、そこにはなかった。
望の中でいったい何が起きて、なぜ佳苗がここにいるのか・・・
まったくわからないまま、佳苗は成長していった。



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