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響瑠

Author:響瑠
ここに書かれている日記は
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【別冊:まだ見ぬ景色】7 ~その頃、このふたりは・・・?~

<天使の笑顔> ←をクリックすると本編の「その頃」が開きます。


ライブの日まであまり時間がなかったが、家の用事で練習に参加できない紫苑以外のLumie`re (リュミエール)のメンバーは連日顔を合わせていた。そのせいもあって、湊と彰仁の関係もライブの日が近づくにつれ、いつもどおりに戻りつつあった。
ただひとつのことを除いては。

あの日から、湊は彰仁に一切触れなくなった。
それまでは、ことあるごとに彰仁の髪に触れ、頭をぽんぽんと叩き、ハグをするほどに湊の彰仁に対するスキンシップは日常化していた。
特にふたりっきりのときは、彰仁を抱きしめて眠るくらいに。
しかし、あの日以来、湊が彰仁に触れることは一度もなかった。

「なんだか祥くんが遠い人になっちゃった感じ・・・だな。」

彰仁は、あの時自分が怒ったから湊が触れてこないことはわかっていた。でも、それまでいつでも隣にいて、ことあるごとに触れられていたので、それがないということに、なんだか寂しくなってしまうのだ。

「でもっ!・・・やっぱりおかしいよ。男同士であんなの。きっとからかわれただけなんだ俺・・・。」


ライブ当日、やっと紫苑が合流できることになり、早くからライブハウスでリハーサルをすることになった。ところが、突然紫苑の彼女だと言う綺麗な女の子が来たかと思ったら、それは紫苑の兄弟だということが判明したり、紫苑があの神宮寺グループの息子であることが判明したり・・・紫苑のプライバシーが次々に明らかになり、紫苑についてほとんど何も知らなかったLumie`re (リュミエール)のメンバーは驚きを隠せなかった。
更に、この日の対バンCROSS ROADのリーダー新庄は、前に紫苑と一緒にバンドを組んでいて、女がらみの問題で紫苑を恨んでいたり。実は彰仁も新庄のその時のバンドにスカウトされていたりと、とにかくライブ直前に目まぐるしく事件が起きていた。

新庄は紫苑に女をとられたことを思い出し苦々しい顔をすると、八つ当たりなのか彰仁に対して嫌味を言ってきた。

新庄 「今のバンドじゃ、お前なんかに頼まなくて良かったよ。このドラムすげぇから。」
湊  「アキ、知り合いなん?」
彰仁 「高校が一緒だったんだ。前にバンドに誘われたことがあって。」
湊  「そうなんや。アキがよそ行かんと、Lumie`re (リュミエール)のメンバーになってくれて、ほんま良かったわ。Lumie`re (リュミエール)には欠かせん色やからな。」

湊はいつもの涼しげな笑顔だったが、目が笑っていない。

「祥くんの笑顔が怖い・・・。でも、俺の事庇ってくれたんだ・・・。」

彰仁はそう思うと嬉しくて、ちょっとだけ口元が緩んでいた。


いよいよ1カ月ぶりのライブだ。
いつもはクールな紫苑が、流石に少し落ち込んでいる。楽屋を出る時にひとりひとりが紫苑に声をかけた。晴樹が、彰仁が、湊が・・・。
彰仁は楽屋を出てから、湊が気になり振り返ると、まさに湊が紫苑の顎に手をやりキスをしようとしている!?

「嫌だ!」

彰仁はドキリっとして目を閉じた。心臓がドクンドクンと大きな音を立てて鳴り響き、手が震えている。

「どうしよう・・・こんなじゃライブできない。」

彰仁は、ステージと楽屋の間の物陰で身動きできずにいいると、楽屋から出てきた湊に声を掛けられた。

湊  「アキ?・・・どないしたん?」
彰仁 「っ!?・・・祥くん・・・紫苑くんに何したの?」
湊  「ん?・・・落ち込んで俯いてたから、顔上げて堂々としい言うてきた。」
彰仁 「・・・それ、だけ?」
湊  「それだけ・・やけど?なんで?」
彰仁 「・・・キス・・した?」
湊  「はぁ!?・・・何言うてんねん?・・・この間は悪かった思うてるけど、僕かて誰かれ構わずするわけやないで?アキやから・・・それだけは、・・・信じてほしいわ。」
彰仁 「ごめん。」

湊は、ふっと微笑んで彰仁の頭に手を置こうとして、途中で引っ込めた。

湊  「ほらっ。ライブやで楽しんでいこうな。」
彰仁 「祥くん!」

彰仁は、ステージへ向かおうとする湊のシャツを思わず掴んだ。

彰仁 「・・・いつもみたいに、・・・ハグして。」
湊  「アキ・・・?」
彰仁 「お、俺、なんか緊張しちゃってて、ほら、手が震えて。」

彰仁は小刻みに震える両手を湊の前に出して見せた。
湊はその手を両手で包み引き寄せると、彰仁をふわりと抱きしめた。

湊  「・・・アキ。アキは出来る子やから大丈夫や。いつも通り楽しもな。」
彰仁 「もう。・・・子供扱いなんだから。」

彰仁は久しぶりに湊の香りに包まれ、その体温を全身で感じて安心すると、ステージへ向かった。

「久しぶりにアキの・・・天使の笑顔を見られたな。ほんま良かった。」

そして湊もまた、ほっと息を吐き出すと、ステージへ向かったのだった。




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