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響瑠

Author:響瑠
ここに書かれている日記は
<妄想>です。
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<紫苑の部屋・午後>
光と紫苑を乗せた車は、楽園の地下駐車場に静かに滑り込んだ。
運転手が後部座席のドアを開けると、紫苑がスマートに降りて光に手を差し出す。

なんや、紫苑のこういう身のこなしって自然に身についてるんやろな。

光は紫苑の手にそっと自分の手を乗せて車を降りると、運転手から柚子を受け取った。
ビルに入ると守衛さんがいて、丁寧に挨拶をしてくれる。
エレベーターは2基あるが、最上階の紫苑の部屋まで行くのは1基だけだという。
1階からは3基になるらしい。

紫苑 「このエレベーターは、地下と1階と最上階しか停まりません。別のエレベーターは、このビルの人達が利用するので、間違えて乗らないようにしてくださいね。」
光  「あぁ、わかった。このビルってマンションなん?」
紫苑 「いえ。親父が趣味でやってるビデオ制作会社の事務所とその撮影用の部屋や、ビデオに出演している人達の寮があります。」
光  「へぇ~そうなんや。」
紫苑 「あ、それと最上階の扉は暗証番号と掌の静脈の認証が一致しないと開きません。光さんのは登録しないとダメですね。ここに掌を当てます。で、このキーで番号入力です。」
光  「なんや、すごいセキュリティーやな。」

光がこのビルに来たのは2度目だが、最初に来た時は岸谷の事件の直後で、頭も身体もふらふら状態だったため、紫苑がどのようにしてこのビルに入ったかなどまったく覚えていなかった。

最上階に到着してエレベーターの扉が開くと、そこは玄関で自動的に電気がついた。かなりの面積がある玄関には背の高い観葉植物とベンチのような椅子が置いてある。壁の片側がクローゼットの扉のようになっている。靴はそこに収納されているのか、玄関には男物の靴が1足だけしか置いてなかった。
靴を脱いでスリッパに履き替え廊下を歩いていくと、大きな窓のある広いリビングだ。

???「あ、紫苑くんお帰り~」

光達がリビングに到着すると西側の廊下から、綺麗な男の人が出てきた。
光と同じで色素が薄いのか、透き通るような白い肌と薄茶色の髪で、その瞳も同じ色をしていた。しかしTシャツから伸びる2本の腕にはしっかりと筋肉もついている。

紫苑 「あ。荷物ありがとうございました。」

誰やろ?親父さんやないし、俺の荷物受け取ってくれたんやろな。

???「ひゅ~、流石、紫苑くん。美人のお嫁さんだね~」

しゃべると、その口調は少し軽い。紫苑は光を自分の後ろに隠すように前に立った。

紫苑 「この人に、指一本でも触れたら、殺しますよ?」
翔  「ひゃぁ~怖いなぁ。紫苑くんのお嫁さんに手なんか出さないよ。それにしても綺麗だな。紹介してよ。俺は、樫木翔です。」
光  「あ、はじめまして。百瀬光です。」

光は紫苑の背中から顔をだして、いつもの八重歯をきらりと光らせ笑顔で挨拶をした。

翔  「おおっ。笑うとキュートだね~。」
紫苑 「あんたんところにスカウトするのも、ナシでっ!」
翔  「まったく、紫苑くんは心配性だなぁ。そんなことしたら俺が社長に怒られるよ。」
光  「あの・・・?」
紫苑 「あ、この人は親父の嫁です。」
光  「えっ!?」
翔  「だぁかぁら、俺、社長の嫁じゃないって。このビルに入ってる会社で働いてるんだ。光くん?俺時々、ここにも来ることあるからよろしくね。」
光  「あ、よろしくお願いします。」
翔  「じゃあ俺、この後撮影あるから行くね。荷物は、紫苑くんに言われてた部屋に運んでもらったから。」
光  「あの、荷物ありがとうございました。」
翔  「いいえ~お安いご用で。・・・いやぁ、美人だなぁ~紫苑くん面食いだよね~。」
紫苑 「あんたも相当美人だけどね。」
翔  「そりゃ、どうも。この顔で仕事ほされたりしちゃうのも考えもんだけどね。あ、オムレツ作っといたから、よかったら食べてね~」

翔は二人にひらひらと手を振ると、部屋を出て言った。

柚子 「にゃぁ~」
光  「あっ、柚子ごめんな~疲れたやろ?紫苑、柚子だしてやりたいんやけど、ここはまずいやろ?」
紫苑 「あ、西側エリアのドアが閉まってれいば別にここでも大丈夫ですよ。とりあえずこっちの部屋で。」

廊下を進むと勝手に電気がつく。光はキョロキョロと周りを見渡しながら歩いた。
紫苑が案内してくれた部屋は光が住んでいた部屋よりも広かった。
光が使っていた低めの棚や段ボールが積まれている。それと光のものではない低めのソファーがあった。柚子のトイレや寝床もしっかりセッティングされている。
光が部屋に入りゲージから出すと、柚子は少し不思議そうに周りを見渡していたがすぐに気に入ったようで部屋を走り回り、ソファーに登って丸くなった。

光  「紫苑、こんな広い部屋使わしてもらってええん?」
紫苑 「広くもないですよ。」
光  「あれ、俺のベッドは?」
紫苑 「処分しました。必要ないでしょ?」
光  「は!?処分って・・・どこで寝んねん?そこのソファー?」
紫苑 「ここは、柚子の部屋です。」
光  「えぇー!?柚子の部屋?」
紫苑 「もちろん、光さんもここで柚子とくつろいでもらって構いませんけど。寝るときは俺のベッドでいいでしょ?」
光  「!?・・・ちょっ、ちょっと待って・・・マジで言うてんの?」
紫苑 「はい。」

紫苑は真顔で頷く。

光  「い、いや、それはちょっと・・・なんや、まずいやろ?」
紫苑 「どうしてですか?」
光  「そ、そんな毎晩そんな・・・色々・・・なぁ?」

紫苑は、慌てて目を白黒させている光が可愛くて仕方がない。

紫苑 「光さん?何を期待しているんですか?俺だって、そんな毎日したりしませんよ。」
光  「へっ?・・・な、何も期待とか・・・してへん。な、何言うてんねん!」

紫苑は、赤面して顔を背ける光を抱き寄せた。

紫苑 「はぁ~。1週間長かった・・・。やっと光さんと一緒にいられます。」

紫苑は光の耳元で囁くと、そっと身体を少し離し光を見つめ、その唇にキスをする。
光は静かに瞳を閉じて、それに応え、心の中で呟いた。

俺も、同じ気持ちや・・・。




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