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響瑠

Author:響瑠
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<ライブハウス・午後>

光は朝からソワソワしていた。今日は1カ月ぶりのライブだ。
そして、やっと紫苑に会える・・・はず。
どうしても家の用事が抜けられないということで、ライブ前のリハには結局、紫苑は来なかった。ライブの日、スイートポテトでリハーサルをして、そのまま夜には本番ということになった。

ライブ当日の午後、光が店入りすると、既に湊と晴樹は到着してセッティングを始めていた。
Lumie`re (リュミエール)のメンバーは、ひとりひとりのカラーがまるで違う。
例えば、ライブの衣装は自前なのだが、それぞれの個性が出ている。
湊は薄いピンク色のひらひらとしたブラウスを着ている。髪はストレートロングだし、スタイルも良いので後ろ姿は<美女>だ。でも、ちょっと背が高すぎるなと光は思う。
晴樹は、黒いシャツに深緑色のベストを着て細いネクタイをしている。手足が細くて長いので、これで赤いジャケットでも来たら、ルパンⅢ世だよな。と、いつも光は思っていた。
光は、着るものにあまりお金をかけられないので、ほぼ普段着のTシャツにジーンズだ。ジーンズは両膝が擦り切れていて、片足は太ももの部分も見えるくらいになっている。これは履き潰して自然にそうなったのだが、けっこうお洒落に見える。Tシャツは大きめで襟繰りが大きく開いているので、ずり落ちて片側の肩が露出している。小柄な光だからこそカッコ可愛い着こなしになっている。
そこへ、彰仁が到着した。
彰仁は、ドラムなので動きやすさ重視のせいか、カジュアルな服装が多い。今日はオレンジ色のTシャツにハーフのカーゴパンツだ。童顔なのでハーフパンツも可愛らしい。

彰仁 「おはようございます!みんな早いね。」
湊・晴樹「おはよう。」
光  「おはよ!俺も今着いたところやで。」
彰仁 「あ、紫苑くんってまだ来てないよね?」
晴樹 「まだやな。どないしたん?」
彰仁 「外で紫苑くんの彼女だから店に入れてくれって言う女の子がいるんだけど。」
光  「!?」

光は一瞬で身体が固まってしまった。

紫苑の彼女ってどういうことや・・・?

湊  「紫苑くんの彼女?」
彰仁 「うん。モデルみたいに綺麗な子だよ。だけど、一応まだライブ前だし勝手に店に入れるのはまずいかと思って、紫苑くん来てたら呼んでくるから待っててって言ってきたんだ。」
晴樹 「ただのファンなんやないか?」
湊  「紫苑くん、そろそろ来ると思うんやけどな。」

そんな会話をしていると、ライブハウスの重いドアが開いて紫苑が到着した。

紫苑 「遅くなってすみません。」

紫苑は店に入り、光と目が合うと一瞬眉間に皺を寄せた。
光の不安が数百倍に膨らんだ瞬間だった。

なんや、久しぶりに会えたのに、機嫌が悪い・・・?

彰仁 「紫苑くん、久しぶり。外に、綺麗な女の子いなかった?」
湊  「なんや、紫苑くんの彼女やから店に入れてって言ってるらしいで。」
紫苑 「え!?・・・外に誰もいませんでしたよ。」
晴樹 「やっぱり、熱烈なファンの子なんやないか?」
湊  「アキ、どんな子やった?」
彰仁 「背がスラっと高くて、赤毛のロングヘアーをクルクルに巻いてて・・・緑の瞳だった。ハーフの子かなぁ?」

それを聞いた紫苑の表情は益々仏頂面になっていた。

紫苑 「来るなって言ったのに・・・」
湊  「知ってる子なん?」

光はその会話を聞いているのも辛くて、そこから逃げ出したくなっていた。
そこへ、ライブハウスのマスター真瀬が裏口から入ってきた。

真瀬 「紫苑、莉薗ちゃんが来てるぞ。」

真瀬の後ろから、たった今、彰仁が説明したモデルみたいに綺麗な子が入ってきた。

莉薗 「紫苑!!来ちゃった。」

真瀬は紫苑に向かって手を合わせている。
実は真瀬は紫苑達の父親、神宮寺久遠とは大学の同級生だ。このライブハウスを始める時も神宮寺は出資している。神宮寺にしてみれば出資というよりお祝いのつもりというくらいの親しさなので、真瀬は多少神宮家とも交流がある、その関係で紫苑もここでバイトをしていたのだ。そう言うわけで、もちろん莉薗のことも良く知っている。莉薗がそれを利用しない訳がないのだ。

紫苑 「来ちゃった。じゃねぇよ。」

Lumie`re (リュミエール)のメンバーは全員フリーズしたまま莉薗に視線が釘付けだった。
莉薗は、そんなことはお構いなしに、走り寄って紫苑に抱きついた。そして、耳元で囁く。

莉薗 「零王の影武者お疲れ様。」
紫苑 「・・・うざい。」

莉薗なりの労いなのだが、やり方がかなり強引だ。

莉薗 「みなさん、紫苑がいつもお世話になってます。これ差し入れです。どーぞ。」

手作りのサンドイッチやらドーナツやら、ピクニックか?というくらい色々な食べ物が出てきた。

湊  「じゃぁ、ちょっと休憩にしようや。・・・まだ、何もしてへんけどな。」
紫苑 「すみません。」
湊  「ええねん。僕らはな。・・・あっち、どうにかせんとまずいで?」

湊の視線の先には、今にも泣き出しそうな大きな瞳と、八重歯をみせてひきつった作り笑いをしている光が立っていた。

紫苑 「・・・・・」




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