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響瑠

Author:響瑠
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<ライブハウス・夜①>
今夜、スイートポテトのライブに出演するのは3バンドだ。
最初は、大学生のパンクバンド。のっけから大騒ぎになった。
2番目は、見た目だけのV(ビジュアル)系バンド・・・技術が伴っていない。
紫苑はPA(音響)をやりながら、少々ぐったりしていた。
そして、ラストはLumie`re (リュミエール)だ。
紫苑の登場はラストの曲で、サプライズにしたいというので、その少し前にPAを真瀬と交代する。

ビジュアルバンドが終了し、Lumie`re (リュミエール)がセッティングをしている。
ステージから湊が細かい指示をだしてくる。
すごく繊細な音づくりをする人だなぁと紫苑は思った。

ダダンッ!ダダダンッ!
彰仁がバスドラを鳴らすと、ざわついていた会場が静かになった。
ここで、すぐにカウントが入るかと待っている客を、真瀬が地灯りで照らす。
また、ざわっとしたが、すぐに光がマイクで話しだした。

光  「こんばんは!Lumie`re (リュミエール)です!」

メンバーの名前を呼ぶ黄色い声がしばらくつづくが、曲は始まらない。

光  「今日は来てくれてありがとう。こんなかに、暁のファンの子もおるんやろ?暁目当てで来てくれた人に俺、謝らなあかん。ほんまごめんなさい。今夜、暁は出られへん。全部、俺のせいなんや。暁はめっちゃ、ええ男や。テクもある。そやけど、今は一緒にはでけへん。でもいつか、未来のステージで共演するはずや。それだけは信じてる。」

結構なブーイングがでるが、光が深々と頭を下げると徐々に静かになっていく。

光  「ほんまごめん。暁出ぇへんなら帰りたい子もおると思うけど、勝手かもしらんけどラストまで聴いてほしい。それでも、あかん言うなら、俺の自腹でチケ代お返します。」

ざわざわと顔を見合わせある人、メンバーの名前を呼ぶ人、光の言葉に好意的な返事をする人・・・。それぞれだが、みんなが光の言葉を聞いている。

光  「みんな、ほんまごめんな。」

光が深く頭を下げると他のメンバーも同じように深々と頭を下げる。
紫苑はそれを見つめながら思っていた。なんなんだろうこの人たち。たかがヘルプがひとり抜けただけなのに、客に対してこんなに一生懸命謝ったり、特に光の言葉はひとりひとりに語りかけている。そしていつの間にか会場がひとつになっていた。

客  「ゆるすー!早くライブしよう!」

声の大きな女の子が言うと、ライブハウスにいるほとんどの人達が拍手をした。

光  「OK!ありがとう!ほな、ライブしよう!みんな楽しんでってな!・・アキ!」

彰仁のカウントで曲が始まった。会場はすぐにあったまる。
ステージも観客も一体化し、まさに、Lumie`re (リュミエール)の色に染まっていた。

紫苑はその一番後ろからステージを眺めていた。
2年前、大阪のライブハウスで初めて聴いて魂を震わせた、あの<声>は、百瀬光だったのだ。
紫苑は湊への説明で、少しだけ嘘をついていた。
本当は、紫苑が虜になったのは、ボーカルの<声>だったのだ。そして、その声とまるでセックスでもしているかのように絡み合う、ベースのリズムと音色だった。
自分もその声と絡み合うベースの音色を奏でてみたいと思ったのだ。

実は、紫苑はその時の光のことを女の子だと思い込んでいた。
当時のメンバーは化粧をしていてV系だったし、光はあまりにも華奢で綺麗だった。
声も高音で、時々ビックリするくらいの低音で歌うが、それは音域が広いからだと思っていたのだ。

でも、今夜の光の声は、あの時ほどの艶がない。
どうしてここに、あのベースの人はいないのだろう・・・?
紫苑は不思議に思っていた。



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